野田洋次郎“歌い手・菅田将暉”の魅力語る

2021/04/09 07:54 Written by Narinari.com編集部

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菅田将暉と野田洋次郎が初めてタッグを組み、RADWIMPS feat.菅田将暉として、松竹映画100周年記念作品「キネマの神様」(山田洋次監督/8月6日公開)の主題歌(「うたかた歌」)を担当することが決定した。それに伴い、2人がインタビューに答えている。

質問:「うたかた歌」の曲のイメージはいつ頃から浮かんでいたのでしょうか?
野田:最初は主題歌になるとかならないとかそういう話は全く無く、撮影中に歌の言葉の断片みたいなものをちょっとずつためていました。全部の撮影が終わった時に、感謝の気持ちを込めて「監督にこのデモをお渡しください」という感じで贈ったのが一番最初です。

質問:撮影時の感情や想いも影響してますか?
野田:そうですね。とても影響してました。特に(主演だった)志村(けん)さんが亡くなったこともあり、それは一つ香りとして残したいと思いましたし、僕たちが通ってきた感情みたいなものを歌詞で残しておきたい、僕らが生きたあの撮影所の雰囲気を音にできないかと思ってました。

質問:菅田さんは野田さんと一緒に主題歌を担当することが決まった時どう思いましたか?
菅田:いやびっくりしました。謎でした。こんなありがたいことはないです。クランクアップした少し後に、野田さんから感謝の気持ちとして「こんなのできたから」ということでこの曲のデモを送ってもらって、それを聴いて「わぁ〜!」と思っていたので、なんだか不思議な気持ちでした。

質問:撮影中はゴウとテラシンという、撮影所で共に働く盟友として共演されましたが、そんなお二人で一緒に主題歌をレコーディングされていかがでしたか?
野田:そもそも作っていく段階で、自分はテラシンとして出演してるのにゴウの気持ちも歌として歌詞にしたためながら、すごい不思議な気持ちというか、難しいなという気持ちもありました。どこかでテラシンとゴウを行き来しながら歌詞を書いていたんですけど、二人に共通する想いもあるだろうし、そういった過程を経てこれでいけるなとなりました。レコーディングは楽しかったですね。菅田君が色んな表情や色んなテイクを見せてくれたので。
菅田:楽しかったですし贅沢な時間でした。二回レコーディングしたんです。それが良かったですし、今思えば、山田組っぽいですよね(笑)。良い作品にするためにリテイクするって。1 日やって本当に難しくて表現しきれなかったこともたくさんあって、もう一回やることになりました。すると野田さんが「こういう風なリズムでやると歌いやすくなるかも」といったメールをくれて。それがとても良かったです。主題歌では野田さんが演出家で僕が演者みたいな気持ちでした。

質問:野田さんから見て菅田さんの歌い手としての魅力は?
野田:まず声が素晴らしいですね。人に届く声を持ってる。山田監督とも話したのですが、演技をする時の声もおそらく相手に届く声というのが間違いなくあって、それを間違いなく持っていて。どうやって声を届けたら相手に伝わるか、どんな風に相手の中に言葉を残していくか、という部分を本能的にやっていて、それは歌でも共通してあるので、「この歌を聞いた人の中に届けて残すんだ」という強さみたいなものを感じました。

質問:実際に完成した映画を観て、エンドロールでこの主題歌を聞いた時どう思いましたか?
菅田:本来なら自分が歌っているということで緊張感やドキドキがあるんですけど、その前に映画の内容が響いていたので、不思議とスッと聴くことができました。途中で「あっ、歌ってんだ!」と気づくみたいな。今思うと馴染んでいたのかなと、安心しました。お客さんとしては映画の内容と自分の人生と色々なものが繋がっていく感じで、聴いていて心地良かったですね。

質問:主題歌を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いいたします。
野田:「うたかた歌」がもうすぐ皆さんのところへきっと届くと思います。僕自身本当に大好きな曲ですし、『キネマの神様』があったから生まれた曲で、あの世界が音としてもこの世にずっと残っていって欲しいという願いがずっとあったので、本当に心から嬉しく思っています。あの映画で描かれている世界の美しさみたいなものがいつまでもいつまでも、あの曲を聴くことでよみがえってくれたら本当に嬉しいです。そして僕らの不思議なコラボレーションですね。菅田君の新しい魅力が詰まっていると思います。
菅田:本当に勉強になりました。完成版の楽曲は、映画のエンディング版とは曲の尺が違うので、フル尺でもぜひ聴いてもらいたいですね。

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