セイコーウオッチは7月11日から、キングセイコーの新たなスポーティデザインシリーズ「VANAC(バナック)」を発売する。ラインアップはレギュラーモデル3種と、限定モデル1種、セイコーブティック専用モデル1種で、価格は39万6,000円(税込み)。


1972年、風格あるデザインを特徴としていたキングセイコーから、鮮やかなカラーリングや斬新な多面形のケースデザインが異彩を放つ「VANAC」が発売された。そして2025年、50年の時を経て、キングセイコーの新たな可能性を切り開こうとする当時の「VANAC」に込められた意志を継承する新生「VANAC」が登場する。

新生「VANAC」は、キングセイコー誕生の地である東京から望む地平線をコンセプトに、ケース、バンド、ダイヤルをデザイン。金属の塊を削り出したかのような重厚さを持つケースは、ベゼル(ガラス縁)のないデザインにすることで、伸びやかな表情も併せ持っている。また、高度な研磨仕上げにより、歪みのない鏡面に仕上げた。そして、ケースと滑らかにつながる新開発のブレスレットは、鏡面仕上げとヘアライン仕上げのこまを短いピッチで組み合わせ、水平のラインが際立つデザインにするとともに、高級腕時計にふさわしい着け心地を実現している。

ダイヤルには、水平方向に広がるストライプの型打パターンを採用し、1970年代の「VANAC」の存在感のあるベゼルに着想を得た「インデックスリング」(インデックスの役割を果たすリング状の別体パーツ)を採用した。縁がきらりと輝くインデックスリングには、立体的な分目盛をレイアウトし、時目盛にはルミブライトを施している。そして、12時のインデックスと秒針のカウンターウェイトには、「VANAC」の頭文字の「V」のシルエットを象った。


また、セイコーの現行メカニカルムーブメントとして最も安定した精度(日差+10秒〜−5秒)を実現した「キャリバー8L45」を搭載。「キャリバー8L45」は、動力ぜんまいをスペックアップすることで約72時間のパワーリザーブを達成し、長い持続時間と安定した精度を両立した。また、ダイバーズウオッチにも搭載することが可能な堅牢性も備えている。回転錘や受には高級感のある美しい波目模様を施した。

レギュラーモデル3種は、時間の移ろいによって変化する、現代の東京の景色をダイヤルで表現。それぞれ「夕暮れ時」「真夜中」「日の出」を表現した、パープル、ネイビー、シルバーの3色のダイヤルをそろえている。そして、セイコーブティック専用モデルは燦燦と光が降り注ぐ東京の景色からインスピレーションを得たアイスブルーのダイヤルカラーを採用した。さらに、数量限定のゴールドカラーダイヤルモデルは、東京の広大な地平線から昇る荘厳な朝日をモチーフにし、ダイヤルのセイコーロゴと裏ぶたのキングセイコーのロゴもゴールドに揃えている。


キングセイコーは1961年に誕生し、1960年代の国産機械式腕時計の進化を牽引したブランド。2022年に、約50年ぶりに復活したキングセイコーは、その名にふさわしい性能と風格のあるデザインで、国産機械式腕時計としての新たな魅力を放ち続ける、セイコーのハイエンドメカニカルウオッチブランドだ。